特集 水の浄化活動 
「えむえむ関東99号」より
=EMネット山梨=
山梨県峡南地方に於ける富士川水質浄化活動
 EMネット山梨・峡南支部長 遠藤 稔

 
 富士川クラフトパークのカヌーポンド沈砂池へ豪快に
EM活性液 1トン投入する峡南衛生組合の皆さん
 
EM活性液で浄化されたカヌーポンド(2000㎥)
シーズンには多くの家族連れで賑わっています
 
 
200㍑/日EM活性液を投入している し尿処理施設
からの放流先には綺麗な水で育つ藻が
 
 
峡南衛生組合で生産している
EM生ゴミリサイクルペレット肥料
 
 
ペレット肥料で育てた水稲。水質浄化作用も期待される 
峡南地方とは静岡県と境を接する山梨県南部の地域であり、その中央を日本三大急流のひとつ富士川が静岡県駿河湾へ流れ込んでいます。
20数年前の富士川の状況は川の澱みのいたるところに発泡スチロールやペットボトルが散乱して景観はあまりよろしくないものでした。
また生成する魚類も背びれの変形した魚が釣り上げられることもしばしばで漁業協同組合の役員の皆さんの悩みの種でした。
上流からのゴミの不法投棄・家庭用合成洗剤の多使用が原因でした。

「次の世代の子供達の為に」を合言葉に団体個人が立ち上がり「富士川ファンクラブ」をはじめ行政・集落・学校を巻き込んだ富士川クリーン作戦がはじまり数年のうちに見違えるほど川面はきれいなりましたが水質はなかなか改善しませんでした。

8年程前から富士川中流域にある身延町中富地区公共下水道処理施設へ1日200リットルのEM活性液の投入又6年前から峡南衛生組合内生ごみリサイクル施設からのEM生ごみ液肥の多量投入等により富士川の水質が激的に変化してきました。
富士川漁業協同組合の役員さんによりますと、6年位前から富士川で天然のアユが多量に釣り上げられるようになったとのことです。

昨年(2010年)4月より富士川支流の矢沢川上流にある富士川クラフトパーク内カヌーポンド2000㎥ の水質改善事業として、月1tのEM活性液6ヶ月間投入したところ、10月の下流での行政による定点水質測定の結果大腸菌数が10分の1まで減少しました。EM醗酵液やEM活性液を日々各家庭で流し続ける作業そして峡南衛生組合でのEM生ごみ液肥の大量投入、そしてし尿処理施設で毎日200リットルのEM活性液投入が結果的に富士川の劇的な水質浄化につながっています。

 これからもより大勢の意識ある皆さんとともに「峡南の母なる川富士川」の浄化に全力で取り組んでいきます